2011年4月25日月曜日

「ドラゴンボールオンライン」で,あらゆる垣根を跳び

 2007年の初報から数え,はや3年が経とうという「ドラゴンボールオンライン」(以下,DBO)。本作が大きな動きを見せ始めているのは,読者もご存じのことだろう。9月と11月に行われたクローズドβテストでそのポテンシャルを露わにし始め,G★2009でようやく公の場で公開された本作は,本格的なサービス開始に向けて大きく一歩を踏み出した。先日掲載した rmt CABAL
ICON2009での高宮孝治氏の講演もまた,本作に期待を寄せるのに十分な内容だった。








「ドラゴンボールオンライン」NTLサイト



[G★2009]「ドラゴンボールオンライン」の実現に必要だった二つのフュージョンとは? ICON2009で行われたNTL高宮氏の講演を紹介









 とは言うものの,現時点ではあくまで韓国での話。原作であるドラゴンボールが生まれたはずの日本においては,その情報は驚くほどに少ないのが現状だ。そこで4Gamerでは,ICON2009での講演のあと,NTLのディレクター高宮氏にお時間をいただき,お話を伺った。これには,同社のCEOである玉舎直人氏にも同席いただいている。今回
はそのインタビューの模様をお届けしよう。



 ICON2009の記事でもお伝えしたとおり,高宮氏はテクモでコンソールゲームを開発していたという経歴の持ち主だ。本作ではクリエイティブディレクターとして,その開発の初期から関わり,現在も日韓の制作現場を飛び回って,DBOの始動に向け多忙な日々を送っているという。

 「なぜ原作としてドラゴンボールを選んだのか」「DBOとはいったいどんなゲームなのか」「気になる日本でのサービス予定は?」 DBOの現在と未来を知る氏は,ときに冗談も交えつつ,これらの疑問にこころよく答えてくれた。





「ドラゴンボールオンライン」開発に至る経緯。なぜ「ドラゴンボール」だったのか









NTL クリエイティブディレクター
高宮孝治氏

4Gamer:

 本日はよろしくお願いいたします。まず韓国ですでに二回行われたクローズドβテストについてですが,手応えはいかがだったでしょうか。



高宮孝治氏(以下,高宮氏):

 率直に言って良かったですね。心配していたのは,本作の設定は原作からだけでなく,新規の要素が入っていますので,その部分が受け入れていただけるか,ということでした。ですが公式サイトの書き込みなどをみると,原作はもちろん,我々のコンセプトも深く理解していただいたうえで「面白い」といっていただけているようで安心しました。



4Gamer:

 原作のドラゴンボールは韓国でも人気だと聞きますが,その中心世代は日本と変わらないのでしょうか。



高宮氏:

 そうですね。いわゆる日本文化が開放されてない時期のタイトルだと思うんですが,スタッフも30代中盤から後半が多くて,彼らは子供のころに見たと。そのあたりが割とジャストな世代のようです。今回のβテストの反響も同じで,とくに30代後半の反応が顕著でした。



4Gamer:

 日本からの反応はいかがですか。もちろん今回のテストは韓国のものなので,メディアを通してのものになりますが。



高宮氏:

 4Gamerさんで記事が出てからは,ちょっと風向きが変わった感があります。当初は否定的な方が多かったんですが,「なかなか頑張ってるじゃないか」というような声も聞くようになりました。



4Gamer:

 それはうちとしても掲載した甲斐がありますね。しかしネットでの反応を見ていると,本当に鳥山明氏に許可を取ったのか? という疑念を持つ人もいたようです。



高宮氏:

 そのあたりは何度も集英社さんやバンダイさんを通して,正式な版権だと発表しているんですけどね。我々が日本でも韓国でも謎の制作会社でしたので,ずいぶんと疑念を呼んだようです。だからここでようやく公にできてホッとしてるんですよ。別に隠していたわけではなくて,制作形態としては日韓のスタッフが混在した1チームで作っているのが特徴でして。









NTL組織図

4Gamer:

 講演のほうでも日韓スタッフの分業の話をされたと思うんですけど,これはNTLの設立当初から,その体制で作っていくというコンセプトなんですね。



高宮氏:

 そう考えていただいていいと思います。



4Gamer:

 企画とはどちらが先なんでしょう。本作を作るための組織として,日韓の協力体制が作られた?



高宮氏:

 最初にバンダイさんに企画提案に伺うときに,私と玉舎,あと韓国のスタッフ2名で向かった記憶がありますので,そのころにはもう,この枠組みができていました。現在は、バンダイナムコグループさん、バンダイコリアさんが開発総括、海外営業、集英社さんとの版権業務を行い、NTLは企画開発、CJインターネットさんが韓国のパブリッシャーという体制となっ
ています。



4Gamer:

 企画自体はNTLが立て,それをバンダイさんに持ち込んだ形ですね。こういう言い方もなんですが,なぜ題材としてドラゴンボールを選択されたんでしょうか。



高宮氏:

 やはり版権として力がありますし,世界観が面白いのでMMOとしては一番映えると考えたんです。例えばPvPで天下一武道会をやったり,アイテムとしてドラゴンボールを集めてみたい。純粋に原作で面白そうと思えることが,MMOのシステムとして想像しやすいでしょう。



4Gamer:

 素人考えで恐縮ですが,ドラゴンボールがとくにMMOに適した題材かというと,第一印象でそう考える人は少ないように思います。例えばファンタジーものの原作などのほうが,モチベーションとしてはより分かりやすいように思うのですが。








高宮氏:

 一つにはMMORPGというジャンルが,まだ日本ではメジャーではないということがあります。なんだかんだいっても,やっぱり日本ではコンソールゲームのほうが主流です。それを飛び越えて面白さを伝えられる原作となると,時代を超え,世代を超えて愛されるドラゴンボールがやはり最適かなと。



4Gamer:

 言われてみれば,確かにこれ以上はない原作ですよね。ちなみにコンソールでやろうという考えはなかったんでしょうか。



高宮氏:

 できるといいですよね(笑)。



4Gamer:

 なるほど(笑)。



高宮氏:

 ただ,今回で広がった世界観を,別のモノに生かしていくのは面白いトライだと思います。もしやらせていただけるなら,ぜ

引用元:ff14 rmt

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